パーキンソン病の運動症状と非運動症状
川崎 一史 山元 敏正
理学療法ジャーナルVol.55 No.11 2021.11 p1182-1191
・パーキンソン病には4大兆候をはじめとする運動症状と睡眠障害や自律神経障害などの非運動症状がある。
・治療薬としてL-ドパが選択されることが多いが、65歳以下で運動合併症のリスクが高い患者にはL-ドパ以外の薬物療法を検討する。
・代表的な運動合併症はウェアリングオフとジスキネジア。
・理学療法士として非運動症状について注意すべき点とは?
パーキンソン病の症状は運動症状と非運動症状の2つに分けることができ、その症状は多岐にわたる。それぞれの症状の特徴についてパーキンソン病診療ガイドブック2018に基づいて説明している。また本稿では治療のなかの薬物療法を取り上げ解説している。さいごに、非運動症状に対しセラピストとして注意すべき点を挙げている。
・パーキンソン病の症状は多岐にわたる。適切な評価や治療を行うためにも、それぞれの症状を適切に理解してほしい。
・パーキンソン病の進行を抑制するためには、薬物療法と運藤療法などリハビリテーションを同時に行っていくことが重要となる。
パーキンソン病の発症率は高齢化に伴い増加傾向にあり、高齢化が進む日本でも発症、有病数は増加していることが予測される。
そして、病院や施設、訪問分野、学生においても臨床実習など、多くのセラピストが関わる機会のある疾患である。
パーキンソン病の症状は多岐にわたるが、本稿では主となる4大兆候や非運動症状のそれぞれの症状の特徴や評価を説明しており、改めて復習や整理をすることができるだろう。
また、非運動症状に対しセラピストが注意すべき点を説明しており、症状を理解するのに合わせて、明日からの臨床、学習に活用していきたい。
記事:ながちゃん