足関節・足部周辺の外傷・障害の病態特性

(20210924配信)

足関節・足部周辺の外傷・障害の病態特性
竹島憲一郎・須田康文
Journal of Physical Therapy Vol.38 No.3 2021.3 P196-204

【アブストラクト】
1.足関節果部骨折、リスフラン関節脱臼骨折、リスフラン靭帯損傷の病態特性
2.足関節外側靭帯損傷の病態特性
3.変形性足関節症の病態特性
4.扁平足障害、後脛骨筋機能不全症の病態特性
5.アキレス腱障害、疲労骨折の病態特性

【基本構造】

 足関節および足部周囲の外傷や障害で頻度の高いものについて、病態に基づいた治療法選択の概要が記載されている。各疾患に対しての病期分類とそれに対しての治療法が記載されている流れとなっている。治療方法として保存療法、手術、UKBC装具が紹介されています。扁平足障害では小児と成人では原因が異なることを理解しておくことがポイントです。成人では後脛骨筋の機能不全が代表的で機能回復訓練が重要になってくる。
Lauge-Hansen分類、足関節OAの病態分類、後脛骨筋腱機能不全の病期分類が記載されている。

【著者の言いたいことをまとめてみる】

 足部は地面に接する唯一の器官。障害されるとADLやQOLの低下に直結してしまう。紹介された疾患は比較的多く遭遇する頻度の多い疾患である。保存療法か手術療法どちらが選択されたとしても理学療法は疼痛からの解放を担う、重要な役割とされている。

【面白く感じた点と自分の意見】

 骨折の分類は靭帯の損傷部位の推察ができるため、分類を知っておくことで理学療法を行う上での重要な手がかりとなると思います。
 治療方法を知っておくことでその後の理学療法立案に役立つと思います。
 主要疾患出なくても変性性足関節症と扁平足障害を呈している患者は比較的多いと思います。その二つだけても知っておくと良いと思います。

【結語】

 足関節および足部周囲の外傷や障害に対し、どのように治療が選択されるか大まかに把握できる文献となっています。分類による損傷部位をイメージするたに前もって足関節周囲の解剖学(骨、靭帯、関節)を勉強した方であれば、より理解が深まりやすいと思います。

記事:琢麻



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