骨盤底筋と姿勢、股関節との関係

(220916配信)

骨盤底筋と姿勢、股関節との関係

槌野正裕 

理学療法ジャーナル Vol.55 No.6 2021.6 p642-646



【文献の要点】


・肛門挙筋は尾を動かす機能を失ったが、骨盤内の構造を支持する役割を得た。


・矢状面の姿勢アライメントと骨盤底機能は互いに影響し合っている。


・股関節外旋筋群の収縮から外肛門括約筋の収縮を促通することで骨盤底筋の機能改善が図れる。



【文献の基本構造】


骨盤底筋とは?

→骨盤底筋を構成する筋、解剖から説明。



矢状面のアライメントと大きく関係!?

→骨盤底筋を上手く収縮できない症例は矢状面のアライメントが崩れていることが多い。

骨盤底筋の役割や矢状面のアライメントとの関係を説明。



骨盤底筋の収縮が困難な症例には?

→股関節外旋筋の収縮による促通、またその際の注意点を説明。



【著者の伝えたいこと】


・骨盤底の機能と矢状面の姿勢アライメントは影響しあう。


・骨盤底筋を上手く収縮するためにもアライメントの評価、アプローチが重要となる。


・骨盤底筋の収縮が困難な症例には股関節外旋筋の収縮により促通が期待できる。

しかし、代償動作を伴いやすいため股関節機能の評価を合わせて行う必要がある。


・理学療法士も排泄、骨盤底筋に目を向けてほしい。



【文献を読んでみて思う事…】


・排泄面は他者へ相談しにくいところであり、ADLやQOLに大きく関与してくる部分。ADLやQOLに関わることの多いリハビリ職が寄り添えることも多いでのはないか。


・骨盤底筋から矢状面アライメント、また矢状面アライメントから骨盤底筋の機能低下の予測、予防が可能となるのではないかと考える。


・姿勢、アライメントの評価はPT、リハビリ職の分野である。骨盤底機能と関係を述べており、理学療法士として関われる分野の幅広さを感じる。



【まとめ】


・骨盤底機能障害や排尿、排便障害に対してはもちろん、産後のリハビリなどへの活用も見込める。そのためにも骨盤底筋の解剖など基礎的な知識から本稿にて学習していただきたい。


・排尿、排便障害は誰もが有する可能性がある。これまで関わることの無かったセラピストにも骨盤底の機能に目を向けてほしい。




記事:ながちゃん

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