見て学ぶ脳卒中診察手技 6 失調症状

(220821配信)

見て学ぶ脳卒中診察手技 6 失調症状

中馬孝容

JOURNAL OF CLINICAL REHABILITATION・第30巻・第8号・2021年7月号 P805-809



Key Words:失調、小脳性失調、歩行障害、評価、SARA




【アブストラクト】


Ⅰ.運動失調について

Ⅱ.小脳機能区分について

Ⅲ.小脳障害による症状

Ⅳ.小脳失調の評価法

Ⅴ.その他の失調について



【基本構造】


 脳卒中リハビリテーションにおいて臨床でも見かけることの多い失調の機能、症状、評価法について述べられている。


 また小脳失調以外の失調についても触れられている。




【内容要約】


 運動失調には小脳性、脊髄性、前庭性とそれぞれに特徴があり、脳卒中では視床を介する失調が多く、脳幹梗塞ではほとんど見られる症状であり本稿では小脳性の失調について焦点を当てている。


 またリハビリテーション評価として運動失調の重症度評価としてInternational Cooperative Ataxia Rating Scale(ICARS)があるが、評価項目が細分化されているため、本項ではScale for the Assessment and Rating of Ataxia(SARA)を取り上げている。



【読んでみて感じた点】


 臨床で運動失調を呈する症例は少なくない。運動失調を引き起こす要因には小脳性、脊髄性、前庭性とタイプが分かれており、それぞれの特徴を把握し、適切な評価を行う必要がある。本稿を読んで小脳失調の特徴、評価項目、特にSARAは簡易的な評価方であり、明日の臨床から役立つのではないか。


 合わせてバランス機能の評価、Berg Balance Scale(BBS)、Balance Evaluation Systems Test(BESTest)、Timed Up and Go(TUG)も評価を行う必要がある。



【結語】


 臨床では珍しくない運動失調に苦手意識を持っているセラピストは私を含めて少なからずいるのではないか。


 今回は小脳失調の焦点を当てており、図や表、評価方法が記載されているため、ぜひ一度目を通してみてはどうでしょうか。


記事:RYU

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